
前回の記事「自己肯定力とは」では「自己肯定力とは何か」を解説しました。今回はその自己肯定力をさらに深く理解するために「あるがままの自分を受け入れる」というポイントから考えます。
自己肯定感の因数分解
私たちは自己肯定感を『「あるがままの自分を受け入れ」「自分が自分であって大丈夫」との主観を持っていること』と定義していますから、自己肯定感は二つの要素
- あるがままの自分を受け入れる
- 自分が自分であって大丈夫
から成り立っているということになります。
ですから、自己肯定力を育むには「あるがままの自分を受け入れる」チカラと「自分が自分であって大丈夫と思える」チカラを養えば良いということになります。

そこでこの記事では「あるがままの自分を受け入れる」を考えてみます。
「あるがままの自分を受け入れる」とは
「あるがままの自分を受け入れる」は「あるがままの」と「自分を受け入れる」の二つのパートからなっていると解釈できます。ただし「あるがままの」が「自分」を修飾(限定・条件づけ)していると考えると、ややこしいパラドックスに陥ります。
「あるがままの自分」のパラドックス
このパラドックスはやや複雑なので、簡単に例で示してみます。
あるがまままの自分を受け入れればいいんですね!私はすぐ無理をしてしまうので(我慢してしまうので・頑張ってしまうので・何かになろうとしてしまうので)ダメなんですよね!ああ、自分をダメだと思っている私はやっぱりダメですね!
せっかくあるがままの自分を受け入れようとしているのに、その結果自分を否定するという自己矛盾に陥ってしまっているケースです。現実に、このような心理に陥っている人は多くいます。
「あるがままの」は「あるがままに」
このポイントをわかりやすく言い直せば
- 無理している自分
- 頑張っている自分
- 何かになろうとしている自分
- 自分をダメだと思っている自分
も「あるがままに」受け入れるのが「あるがままの自分を受け入れる」なのです。
どんな自分も無条件に受け入れる
「あるがままの」は「自分」を修飾している(条件づけている)のではなく、むしろ「あるがままに」と、受け入れ方を修飾していると考えるとスッキリします。
「どんな自分も無条件に受け入れる」が「あるがままの自分を受け入れる」なのです。
当然、そこには
- (勉強・仕事・運動・人付き合い等)出来ない自分
- 失敗してしまった自分
- 失敗してしまうかもしれない自分
- 社会に受け入れてもらえない自分
という自分も含まれます。

簡単なまとめ
「あるがままの自分を受け入れる」は、誤解が生じないように「あるがままに自分を受け入れる」と「の」を「に」に変換するとわかりやすくなります。
出来ない自分も、出来ない自分を責めてしまう自分も、そのままマルっと受け入れるのです。
あるがままに、どんな自分も受け入れることこそが、最強の自己受容となります。